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相続放棄の申述が却下されたら

相続放棄の申述(申立)が「却下」されたら、2週間以内に即日抗告をします。これは緊急事態ですから、一刻も早く相続放棄に精通した弁護士に相談・依頼してください。
尚、「申述」と「申立」の用語ですが、民法上は「申述」が正しいのですが一般用語としては「申立」の方が理解しやすいと思います。以下では、「申述」と「申立」が混在しますが、意味としては同じです。

相続放棄申立却下という事態を避けるには、最初から弁護士に相談依頼しておくべきでしたが、今さらそこを責めても仕方ありませんので、今自分がどのポジションにいるのかを確認して、適切な処置をとりましょう。そのために、相続放棄の申立てがなされた後の手続きについて、説明していきます。

 

家庭裁判所の審理

相続放棄の申立てがなされますと、家庭裁判所は、申立書を審査します。この際、当事者が裁判所に出頭することはなく、書面上の審査がなされます。その結果、「3ヶ月以内」に相続放棄の申述をしなかったことについて「相当の理由」がないと明らかに判断できる場合には申述を却下します。ですから、却下されないためには、「相当の理由」があることをしっかり説明しなければならないのです。これは、素人ではなかなか難しいので、3か月を経過している相続放棄の場合には、そもそも論として、最初から弁護士に相談依頼しておくべきと説明した所以です。
裁判所は、(特に本人が申し立てた場合には)却下が相当と判断しても、いきなり却下せず、「弁護士に相談したらどうか」と言ってくる場合があります。これは、弁護士だと別の法律構成をしてくるかもしれないので、念のためにチャンスを与えようという配慮のもとです。このような場合は、弁護士に依頼してやり直すと放棄が認められるケースがあります。

却下理由その1   「期限切れ」

却下理由で多いのは、「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に」相続放棄をしなかったことを理由にするものです。 亡くなったこと(自己のために相続の開始があったこと)はとっくに知っていたが、何にも財産がなかった人なので、そのままにしておいたところ、何か月か(何年か)たって、債権者から相続債務の支払いを求められたので、慌てて相続放棄を申立てたというパターンです。

却下理由その2  「法定単純承認」

却下理由で同様に多いのは、「法定単純承認」を理由とするものです。 相続人が、相続財産を処分したりすると、その相続人は相続を承認したものとみなされ、後日相続放棄ができなくなるという決まりがあるので、注意しましょう。

(民法921条1 号)相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき(保存行為、および短期賃貸を除く)には、相続を単純承認したものとみなされます。

相続放棄の申立てをしますと、裁判所から「照会書」が送られてきます。申立人はその中の「回答書」記載の質問にすべて答えるわけですが、その質問の一つに

「被相続人の遺産・・について、処分・隠匿・消費したことがありますか」

という質問があるのです。例えば申立人が2万円程度残っていた被相続人の預金を勝手におろして使ってしまった場合、その質問に対しては、「あります。」と回答しなければなりません。そうすると申立人のこの行為は、「相続財産を処分した」ことになりますので、民法921条1号により相続を「単純承認」したとみなされ、裁判所は、相続放棄の申立てを却下します。

おそらく、申立人は、「こんな少ない金額なら」という軽い気持ちで預金を使ってしまったのかもしれませんが、預金を使ってしまう行為は明らかに「法定単純承認」に該当しますので、相続財産にうかつに手を出してはいけないのです。申立人が早い段階から弁護士に相談していれば、こんなことにはならなかったでしょう。

 

却下後の手続き

家庭裁判所により相続放棄の申述が却下されますと、2度目の相続放棄申立はできません。 その代わり、却下された場合は2週間以内に即時抗告をし、高等裁判所に審理してもらうことができます(家事事件手続法201条9項3号、86条)。ただし、一度却下されているので、よほど事実を精査し、理論構成をし直して即時抗告しない限り、認めてもらうことは難しいです。このように、内容の難しさと、2週間以内という時間が限られていることの二つの理由から、「却下」された場合の対応は、「弁護士に相談すること」が必須です。

 

相続放棄が却下されないためには

まずは自分で家庭裁判所に行って手続きしてみて、うまく行かなかったら専門家に相談すればいいという選択は避けるべきでしょう。

相続放棄の申述が受理されるチャンスは一度きりです。

相続の分野には色々ルールがあり、却下理由その2「法定単純承認」で説明したように、相続財産に手を付けて(処分して)しまうと相続放棄ができなくなるというルールを無視すると相続放棄ができなくなります。また、3か月経過後の相続放棄においては、事実関係を精査して、最高裁判所の判例に即した理論構成をしなければなりません。却下されてしまってから後悔しても手遅れです。相続放棄くらい、と油断せずに、最初から経験豊富な専門家に相談、依頼することを強くお勧めします。

3ヶ月経過後の相続放棄
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